予想問題集は予備校が自分たちの模試の過去問をまとめた問題集です。共通テストにも二次にも各社から出ています。予想問題集の本当の価値は過去問を恐れずに早い時期から使えるようにしてくれることです。この記事では過去問と予想問題集の役割分担と具体的な使い方を解説します。
写真のような各予備校の「共通テスト模試の過去問」をまとめた本が予想問題集です。河合のものは通称黒本、駿台のものは通称青本と呼ばれています。
予想問題集とは
共通テストでは河合塾・駿台・Z会・東進などが自社の共通テスト模試の問題を並べて予想問題集にしています。二次では主要大学の冠模試の過去問をまとめた本が出ています(下の「二次の予想問題集」に写真を載せています)。東大なら東大実戦模試・東大オープン・東大入試プレ、京大なら京大実戦模試・京大オープン・京大入試プレといった模試です。早稲田の早大プレや東京科学大(旧東工大)のオープン・実戦などもあります。
入試対策でいちばん大事なのは過去問研究
日本の大学入試のようなペーパーテストを対策するうえで最も大切なのは過去問を研究することです。過去問の傾向を見て自分が何をやればいいかを逆算しそこから参考書に入るのが正しい順番です。そのためにはなるべく早い段階で過去問を見ておく必要があります。
過去問を直前まで取っておくのは間違い
ところが多くの受験生が過去問に手をつけるのを恐れます。理由を聞くと「消費するのがもったいない」「直前に時間を計って解きたい」と答えます。
これは大きな間違いです。直前に覚えたことは本番まで忘れません。だから直前期こそ知識事項の暗記に時間を使うべきで、二度と出ることのない過去問を解いている場合ではありません。過去問は夏や1年前から使い「受験生の自分ならどうすればこの問題を解けたか」を考える勉強の道具にしましょう。
本番形式の演習は予想問題集でやる
とはいえ本番の時間配分や戦略を練るには時間を計って問題を解くしかないのも事実です。そのために模試がありますが模試は受験料が高く何回も受けられるものではありません。
そこで登場するのが予想問題集です。数千円で模試5回分ほどの問題が手に入るので直前期の本番形式の演習にぴったりです。過去問を早めに研究に使い切り直前期は予想問題集で時間を計る。これが過去問と予想問題集の正しい役割分担です。
予想問題は当たることもある
過去問に出た問題がそのまま出ることはほとんどありません。一方で予想問題は文字どおり出題を予想して作られています。予備校の講師が本気で作っているので普通に当たることもあります。筆者も大学受験で当たったことがあります。特に駿台の京大化学のように研究され尽くした科目は質が高く的を射ていることが多いです。
大学ごとの特徴的な問題の対策になる
大学によっては毎年のように出る特徴的な問題があります。たとえば京大の化学なら第3問や第4問の有機化学で非常に複雑な構造の構造決定が出たり、第4問で難しめの高分子の問題が出たりします。第2問では教科書にほとんど載っていない電気的中性の条件や物質収支の式を書かせる平衡の問題も出ます。
こうした問題は学校の授業や市販の参考書・講座ではまず対策できません。頼りになるのは過去問ですが、5年さかのぼると傾向が全く変わっている大学もあります。京大は傾向がほとんど変わりませんが変わる大学では古い過去問の価値が下がってしまいます。
模試は直前の年の過去問をもとに似た問題を作るので、その大学に特化した最新の問題集として使えます。過去問だけでは数が足りない大学特有の問題を演習できるのも予想問題集の大きな強みです。
共通テストの予想問題集
主な予想問題集は河合の『共通テスト総合問題集』(通称黒本)・駿台の『共通テスト実戦問題集』(通称青本)・Z会の『共通テスト実戦模試』・東進の『共通テスト実戦問題集』です。筆者は主に河合のものを使いました。
共通テストはがっつり対策する人もしない人もいると思います。配点が高くない大学もありますし、理系なら数学を改めて勉強するほどではないでしょう。それでも形式へのチューニングは必要で、過去問を使い切ったあとのチューニング用に予想問題集が使えます。
始める時期は本番の1か月前から2週間前でも十分です。自学自習が終わった科目から順に手をつけていきましょう。
二次の予想問題集
二次では駿台の『実戦模試演習』シリーズや河合の『入試攻略問題集』シリーズが大学別・科目別に出ています。河合の京大理科なら京大オープンの問題が採点基準付きで収録されています。筆者は駿台のものをメインに河合のものも使いました。
使い始めたのは共通テストが終わってからです。この時期の二次対策は新しくやることがなくなり、やらかさないためや時間配分を間違えないためのセット演習が中心になります。その演習に予想問題集を使いました。
プチ情報:京大理科は2冊買える
駿台の京大の理科の実戦問題集は毎年刊行され1冊に3年分ほどの模試が収録されています。筆者の記憶では1冊に収録されるのは奇数年度だけ・偶数年度だけというように1年おきの模試でした。そのため前年度版と最新版を両方買うと重複なく倍の回数を演習できます。夏に前年度版を買い秋以降に最新版を買うといった使い方ができます。購入前に収録年度を確認してください。
まとめ
- 過去問は夏や1年前から研究の道具として使い切る
- 直前期は知識の暗記を優先し本番形式の演習は予想問題集で行う
- 共通テストは過去問を使い切ったあとのチューニングに予想問題集を使う
- 二次は共通テスト後のセット演習に冠模試の過去問集を使う
共通テストの科目別の対策は情報Ⅰや政経の記事でも紹介しています。
この記事で紹介した問題集
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