情報Ⅰは2025年から共通テストに加わった新しい科目です。学校の授業が追いついておらず不安な人も多いと思いますが情報Ⅰは直前から始めても十分間に合う科目です。筆者は浪人したときに正月から対策を始め難化した2026年の本番で9割を取りました。この記事ではそのときのやり方を具体的に紹介します。
情報Ⅰは直前からでも間に合う
筆者の高校では情報の授業がまだ整備されていませんでした。高1で習ったものの範囲を全部終えないまま1年が終わり、そのあとは全く勉強していませんでした。高校の対応はかなりひどいものだったと思います。
それでも情報Ⅰは直前で何とかなります。覚える知識が少なく問題の形式にも慣れやすいからです。2026年の本番は平均点が56.59点で前年の69.26点から12点以上下がる難化の年でしたが、正月から始めた対策で9割を取れました。
試験の形式:大問4つ・60分・100点
情報Ⅰは大問4つで構成されています。2026年の内訳は次のとおりです。
| 大問 | 内容 | 配点 |
|---|---|---|
| 第1問 | 小問集合(コンピュータの仕組み・セキュリティ・基数変換など) | 20点 |
| 第2問 | A:ネットワークとデータの活用/B:情報デザインとプログラミング | 各15点 |
| 第3問 | プログラミング | 25点 |
| 第4問 | データの活用 | 25点 |
知識は少ない:小問集合とネットワークは短期間で仕上がる
情報Ⅰで覚える知識は政経などと比べても本当に少なく、やるべきことはすぐに終わります。知識はYouTubeの「せかチャン 世界一わかりやすい情報科チャンネル」で一気に入れるのがおすすめです。情報Ⅰの全範囲を12時間ほどにまとめた動画『【情報Ⅰ基礎講座】高校情報Iを12時間で完璧に理解しよう』があります。
筆者はこの動画を1.5倍速にして三が日に1日3時間ほどずつ見て見切りました。本で学びたい人は東進の『渡辺の情報Ⅰをはじめからていねいに』がまとまっていてわかりやすいです。せかチャンの菅原智先生が書いた『世界一わかりやすい 大学入学共通テスト 情報Ⅰやさしい講座』も出ています。どれを使ってもそれほど時間はかかりません。
動画は流し見でいい
映像講義はほとんど頭に入らなくて大丈夫です。講義を聞いているあいだはどうしても受動的になるので頭に残るのはわずかです。目的は「なんとなく聞いたことがある」というとっかかりを作ることです。
少しでも頭に残っていると暗記するときの負荷やストレスがずいぶん減ります。何もわからない状態で60分を計って問題を解くのはかなりしんどいものです。訳もわからずマークを塗り続けるより「これ見たことあるけどどういう意味だっけ」と思いながら解けるほうがずっと楽に進みます。1周目は1.5倍速や2倍速で流し見してかまいません。政経など他の科目の映像講義でも同じです。
プログラミングは学ぶより解いて慣れる
プログラミングは知識として学ぶというより問題をたくさん解いて解説をしっかり読むことで身につきます。解説をきちんと読めば3〜4年分を解くだけで勝手がわかってきます。
注意したいのは共通テストでは専用のプログラム表記が使われることです。高校でPythonやJavaを習った人も多いと思いますが、共通テストの表記は日本語が混じった独自のものです。直感的にわかりやすい反面、0から数えるといったプログラミングの常識に慣れていないと戸惑う所もあります。表記に慣れるためにも過去問と予想問題集をしっかり解いておきましょう。
身構える必要はありません。最初に手も足も出ないなら無理に解かなくてかまいません。解説を聞きながら「こうやるのか」と追うところから始めれば十分です。
プログラミングだけをまとめて対策したいなら同じせかチャンの『【完全版】共通テスト情報I プログラミング対策講座』も役に立ちます。
データの活用は数学で固める
データの活用は数学と内容がほとんど同じです。数学をしっかりやっておけば正月から情報の対策を始めても全く問題なく間に合います。
過去問と予想問題集を時間を計って解く
情報Ⅰは始まったばかりの科目なので過去問が少ないのが難点です。手に入るなら本試験だけでなく追試の問題もしっかり解きましょう。足りない分は予想問題集で補います。大事なのは時間を計って本番と同じ条件で繰り返し解くことです。
予想問題集は河合の『共通テスト総合問題集』(通称黒本)や駿台の『共通テスト実戦問題集』(通称青本)などが出ています。東進の渡辺先生による実戦問題集やZ会の『共通テスト実戦模試 情報Ⅰ』もあります。Z会の本はオリジナル模試4回分と過去問3回分に加えて第3問と第4問の対策ポイントのまとめが付いています。
正月からのスケジュール例
- 三が日:せかチャンの全範囲の動画を1.5倍速で1日3時間ほどずつ見て知識を一通り入れる
- その後本番まで:毎日1年分(大問4つ)を時間を計って解き解説を読む
筆者も最初は60点や70点ほどでした。毎日1セットを続けるうちに最後のほうは90点台が安定し100点も狙えるところまで来ました。本番はアルゴリズムの所で取りこぼして90点台でしたが、この方法で十分9割に届きます。
本番の解く順番と時間配分
第4問のデータの活用は時間をかければ必ず解ける問題です。ただし最後に回すと時間が足りずに焦って間違えることがあるので、第4問を最後にするのはおすすめしません。最後に回すのはプログラミングの第3問か第2問のどちらかにしましょう。
アルゴリズムの問題は難しいですが全部解ける必要はありません。プログラミングとアルゴリズムの問題は解ききれない場合もあるので最後に回したり「何分までやったら打ち切る」と決めたりしておきましょう。
ただし急ぎすぎは禁物です。問題文を一から丁寧に読んでいくことがいちばん重要です。
時間をかけすぎない。でも舐めない
情報Ⅰは大学によって配点が大きく圧縮されます。主な大学の2027年度入試での扱いは次のとおりです。
| 大学 | 情報Ⅰの扱い(2027年度) |
|---|---|
| 東京大学 | 共通テスト1000点のうち100点(全科類で必須) |
| 京都大学 | 学部により15〜50点。工学部・経済学部が50点で最大、理学部・医学部は25点。第1段階選抜では多くの学部で100点のまま使う |
| 名古屋大学 | 多くの学部で950点のうち50点。工学部は635点のうち35点 |
| 北海道大学 | 全学部で15点 |
最新の情報は必ず各大学の募集要項で確認してください。自分の志望校での配点を確かめて対策は必要な分にとどめ、あとの時間は配点の大きい科目に回しましょう。
ただし「勉強しなくてもいける」と考えるのは舐めすぎです。数学などで崩れたときに足切りの点数を下回る可能性もあります。情報は暗記科目に近く点数が安定するので対策した分が確実に返ってきます。過去問で目標点を取れる状態にはしておきましょう。それでも正月からで間に合います。
同じく直前の対策で9割を狙える科目として正月から始めて9割を取る政経の勉強法も紹介しています。
この記事で紹介した参考書
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