共通テストの生物は浪人時に94点を取りました。ただ共通テスト専用の対策はほとんどしておらず、共通テストの過去問は1年分も解いていません。二次の生物を固めていれば共通テストの生物はその範囲に収まるからです。この記事では実際にやった勉強と、生物と物理で迷っている人に向けた科目の選び方を解説します。

共通テスト生物の基本

共通テストの生物は100点満点・試験時間60分です。2026年度の本試験は受験者が約5.6万人で平均点は55.01点でした(旺文社教育情報センターの確定値)。2026年度は大問5題で配点はすべて20点、マーク数は25でした(東進・河合塾などの分析)。

共通テスト生物の特徴:考察よりも知識がシビア

実験やデータを読み取る考察問題も出ますが、考察問題はそれほど難しくありません。問題文の書き方がよくないせいで複数の選択肢が当てはまるように見えてしまう問題もたまにありますが、基本的には落ち着いて読めば解けます。

難しいのは知識問題です。大問ごとにリード文があり、下線部について知識を問う形で出題されますが、話題と関係の薄い分野にこじつけるように飛ぶことがよくあります。動物細胞の話をしていたのに植物細胞についての知識を聞いてきたり、急に全然違うバイオームの話になったりします。幅広い分野から知識が問われるので満点を狙うという意味では難易度は高めです。教科書の内容を正確に理解しておくことが欠かせません。

解くときのコツ:リード文と会話文は基本的に読み飛ばす

すべての大問にリード文や会話文が付いていますが、基本的には無視して大丈夫です。知識問題のためにこじつけたような文章や意味のない会話がとても多いので、そういうところはうまく読み飛ばしましょう。もちろん考察問題に必要な実験や研究の条件はきちんと読み取る必要があります。

読み飛ばすところを見極められれば時間内に十分解き終わり見直しもできます。理科の問題冊子は全科目が1冊になっているので、生物を第1解答科目にして早く終わった場合は残りの時間で第2解答科目(化学など)の問題に目を通しておくのも1つの使い方です。なお時間を後半の科目に回すことはできません。

解く順番は特に工夫せず最初から順に解けば大丈夫です。

時間が足りないと心配しすぎなくてよい

共通テストの生物は時間が厳しいと言う人もいます。ただ大きく難化したのは2023年度で、このときは平均点が大きく下がり得点調整が入りました。それ以外の年は難易度が比較的落ち着いています。本番で難しくなる可能性はありますが、基本的には時間の心配をそこまでする必要はありません。

やったこと:二次の生物を固めるルート

やったことはシンプルです。

  1. 田部の生物合格77講とセミナー生物:77講で教科書の内容を固め、セミナー生物をきっちり解く
  2. 標準問題精講と思考力問題精講:この2冊を極める。思考力問題精講は2026年7月に改訂され『上級問題精講』に名前が変わりました
  3. 志望校の過去問を5年分:生物は10年も遡ると出題の内容がかなり変わってくるので5年分ほどで十分です
生物合格77講【完全版】(田部眞哉)の表紙 セミナー生物基礎+生物(第一学習社)の表紙
生物[生物基礎・生物]標準問題精講 七訂版の表紙 生物[生物基礎・生物]上級問題精講の表紙

これで模試の偏差値は60〜70台が出るようになり、京大模試では生物が全受験者の中で4位でした。77講とセミナーの使い方は生物の勉強法の記事と生物合格77講の記事で詳しく解説しています。

共通テストの対策は特にしなかった

このルートを終えた状態で共通テストの過去問には手をつけずに本番を受け94点でした。二次レベルの正確な知識と考察の力があれば共通テストの問題はその範囲に収まります。二次で生物を使う人は共通テスト用に別の勉強を増やすより二次の生物を固めることに時間を使ってください。

本番形式で時間を計る練習をしておきたい人は予想問題集を使うのがおすすめです。使い方は予想問題集の使い方の記事で解説しています。

80点台が目標ならセミナーと過去問5年分で届く

共通テストで90点台を狙う人ばかりではなく、多くの人は80点台を目標にしていると思います。80点台が目標ならセミナー生物を解いたあとに共通テストの過去問を5年分ほど回せば、かなり短い時間で満点近くまで取れるようになります。標準問題精講や上級問題精講まで進む必要はありません。

生物は守り・物理は攻めの科目

理系の受験生は生物と物理のどちらを選ぶかで迷うことが多いと思います。基本的な考え方として生物は守りの科目・物理は攻めの科目で化学はその中間です。

生物:点数が安定しやすい

生物の圧倒的なアドバンテージは点数が安定しやすいことです。暗記の比重が大きいので勉強すればするほど成績がほぼ比例して伸びます。覚えたことをしっかり吐き出せれば極端に低い点数を取ることはまずありません。共通テストなら80点を下回ること、二次でも東大なら60点中30点を下回ることはほとんどなくなります。上で紹介した方法を使えばそのレベルまでかなり短い時間で届くので、最短で合格点を取るという意味では生物はとても取り組みやすい科目です。

一方で満点を取るのは難しい科目です。ここまでやっても京大の生物は90点前後をコンスタントに取れるようになった程度で、満点を取るのはほとんど不可能に近いと感じました。

物理:満点を狙えるが崩れやすい

物理は極めれば東大でも共通テストでも満点に近い点数を取れる科目です。ただ安定して共通テストで80点台を取るところまで持っていくのが難しいうえに、かなり極めても「雪崩」が起きます。(1)で出した結果を変形して(2)を解き、(2)を変形して(3)を解くという構成の問題が多いので、(1)を間違えるとそこから先が全部崩れることがあるのです。2026年度の共通テスト物理は平均点が45.55点で過去最低になりました。上位層は満点を狙える一方で全体としては点数がぶれやすい科目だと言えます。

どちらを選ぶか

共通テストの理科で満点近くを狙って攻めたい人には物理を選ぶのも1つの手です。ただ80点台を確実に取りたい人や短い時間で合格点まで持っていきたい人には生物をおすすめします。

まとめ

  • 二次で生物を使う人は二次の生物を固めれば共通テスト専用の対策はほぼいらない
  • やったのは77講・セミナー→標準問題精講・上級問題精講(旧思考力問題精講)→志望校の過去問5年分
  • 本番はリード文や会話文を読み飛ばし、考察に必要な条件だけ読み取る
  • 共通テストで80点台が目標ならセミナーと共通テストの過去問5年分で届く
  • 生物は守り・物理は攻め。安定して点を取りたいなら生物、満点を狙って攻めたいなら物理

この記事で紹介した本

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