化学の重要問題集(重問)はとても有名な問題集で、理系の受験生が使っている割合で言えばいちばん高い化学の本だと思います。この記事では重問のレベル・A問題とB問題の違い・使うときの注意点を解説します。結論から言うと重問は講義系の参考書を横に置いて演習量を稼ぐための本として使うのがおすすめです。

この本の基本情報
正式名実戦 化学重要問題集 化学基礎・化学
出版社数研出版(毎年改訂。2027年版は2026年11月2日発売)
分量2026年版で本冊168ページ・別冊解答184ページ・別冊付録「入試直前整理」32ページ
構成各章が「要項→A問題→B問題」の順。巻末に補充問題
レベルA問題:基礎問題精講と同じくらい/B問題:標準問題精講より少しやさしい
2027 実戦 化学重要問題集 化学基礎・化学の表紙

書名に「実戦」が付かない同名の本は学校採用品で書店では売っていません。学校で配られた人はそちらを持っているはずです。

どんな本か:化学の典型問題を集めた問題集

基本的には一通りの問題を集めた問題集で、文字通り重要な問題がそろっています。化学は典型問題が多く出題のネタもずっと同じです。重問を何度も繰り返して考え方を身につければ発展問題も含めて基本的に解けるようになります。

レベル:A問題は基礎問題精講・B問題はDoシリーズと同じくらい

本レベル
重問 A問題基礎問題精講と同じくらい。セミナーの最低限の知識問題より上の内容はA問題でほぼ解ける
重問 B問題標準問題精講より少しやさしい。Doシリーズに載っている問題に近い
化学の新演習標準問題精講〜上級問題精講くらい
新理系の化学問題100選突出して難しい
化学[化学基礎・化学]基礎問題精講 五訂版の表紙 化学[化学基礎・化学]標準問題精講 七訂版の表紙

良いところと欠点

良いところは問題がコンパクトにまとまっていることです。解説もコンパクトです。

ただ解説の質はあまり高くありません。このレベルの化学は問題をたくさん解いて数学のように勉強するのではなく講義をきちんと聞いて学ぶべき科目で、特に理論化学はそうです。その意味では基礎問題精講のように解説が整っている本のほうが良いと思います。問題の解答だけでなく「この手の問題はこう解く」「今回は聞かれていないけれどこのあたりの知識もまとめておこう」というところまで書いてある本です。

おすすめの使い方:講義系の本を横に置いて演習量を稼ぐ

重問を使うなら講義系の参考書をベースにして演習用に使うのがおすすめです。講義系の本としては化学の新研究・宇宙一わかりやすい高校化学・橋爪先生の「ゼロから劇的にわかる」シリーズ・Doシリーズなどがあります。新研究はあまり良い参考書だとは思いませんが選択肢の1つです。スタディサプリで坂田薫先生の授業を受けるのもよいでしょう。

鎌田の理論化学の講義 三訂版の表紙 橋爪のゼロから劇的にわかる理論化学の授業 改訂版の表紙 宇宙一わかりやすい高校化学 理論化学 改訂版の表紙 理系大学受験 化学の新研究 第3版の表紙

Doシリーズの講義本と組み合わせて演習量を稼ぐという使い方も合っています。講義系の本の選び方は化学の勉強法の記事で解説しています。

セミナーとの接続は良くない

セミナーと重問はレベルの接続が良さそうに見えますが実際はあまり良くありません。セミナーをB問題までしっかりやれば重問のA問題はほぼ解けるようになり、B問題も半分くらいは解けます。セミナーをしっかりやったうえで重問もしっかりやるのは重複が多く無駄の多いやり方です。

重問を使いたいならセミナーは最初の知識問題だけをさっと済ませてすぐに重問に入るのがよいと思います。

セミナー化学基礎+化学(2026)の表紙

学校で配られたなら重問を極めるのも1つの手

重問を何度も繰り返せばそれだけで多くの国立大学と難関私立大学で通用する化学の力がつきます。必要十分です。例外は私立の医科単科大学くらいです。学校で重問を配られたならほかの参考書をむやみに買わずに重問を極めるのも1つの手です。

本音:セミナー→重問→新演習の定番ルートはおすすめしない

巷ではセミナー→重問→化学の新演習というルートが定番とされています。正直なところこのルートはあまり良いと思っていません。

理由はここまで書いてきたとおりです。セミナーと重問は内容の重複が大きく、重問の解説だけでは化学を講義として学ぶ部分が抜けてしまいます。化学は講義系の本や授業をベースにして問題集はそれを定着させる演習として使うほうが効率よく伸びます。

理系大学受験 化学の新演習 新装改訂版の表紙 新理系の化学問題100選〈三訂版〉の表紙

まとめ

  • 重問は化学の典型問題を集めた問題集。繰り返せば多くの国立・難関私立で必要十分な力がつく
  • A問題は基礎問題精講、B問題は標準問題精講より少しやさしくDoシリーズに近いレベル
  • 解説はコンパクトだが質は高くない。講義系の本や授業を横に置いて演習量を稼ぐ本として使う
  • セミナーとは重複が大きい。使うならセミナーは最初の知識問題だけにしてすぐ重問へ
  • 学校で配られたならほかの本を買わずに重問を極めるのもあり

この記事で紹介した参考書

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