標準問題精講は、旺文社の「問題精講」シリーズのうち入試の標準〜やや難レベルを扱う数学の問題集です。同じ時期に使う1対1対応の演習とどちらを選ぶべきかで迷う人も多い本です。この記事ではレベル・構成・使い方と、1対1対応の演習との違いを解説します。

この本の基本情報
出版社旺文社
巻構成数学Ⅰ・A/数学Ⅱ・B・C/数学Ⅲ・Cの3冊(すべて新課程対応)
数学Ⅰ・A四訂版・麻生雅久 著・標問124題(2022年)
数学Ⅲ・C四訂版・木村光一 著・標問134題(2024年)
レベル入試の標準〜やや難

標準問題精講とはどんな本か

数学Ⅰ・A 標準問題精講(四訂版)の表紙

難関私大や国公立大の二次試験を目指す人向けの演習書です。各問題は次の流れで解説されます。

  1. 標問:入試問題をもとにした問題
  2. 精講:問題を解くための考え方や背景にある知識の解説
  3. 解法のプロセス:解き方の手順の整理
  4. 研究:発展的な内容や関連する話題

この「精講」が本書の一番の特徴です。問題を解く前に何を考えるべきかが丁寧に書かれていて、解答だけでは分からない考え方の筋道まで学べます。

著者はいずれも『全国大学入試問題正解 数学』(旺文社)の解答者です。数学Ⅰ・Aの麻生雅久先生は東京工業大学理学部卒の河合塾講師、数学Ⅲ・Cの木村光一先生は東北大学大学院で博士(理学)を取得しています。

レベル:1対1対応の演習と同じ段階

扱う問題は入試の標準〜やや難が中心で、網羅系参考書を終えたあとに取り組むレベルです。1対1対応の演習とほぼ同じ段階で使う本ですが、問題によってはやや難しめのものも含まれます。

1対1対応の演習との違い

標準問題精講1対1対応の演習
解説精講・研究まで厚い簡潔で要点に絞る
問題の組み方標問と演習問題例題と演習題が1対1
巻の分け方3冊(ⅠA/ⅡBC/ⅢC)6冊(科目ごと)
向いている人解説を読み込んで理解したい人テンポよく解法を整理したい人

どちらも網羅系の次に使う本なので、両方やる必要はありません。解説を読んで納得しながら進めたい人は標準問題精講、短い解説で手を動かしながら進めたい人は1対1対応の演習を選びましょう。1対1対応の演習については使い方の記事で解説しています。

使い方:精講を先に読まない

  1. 標問を自力で解く。15分考えて方針が立たなければ精講を読む
  2. 精講を読んだら、もう一度自分で解き直す
  3. 解答と解法のプロセスを読み、自分の解き方とのずれを確認する
  4. 研究は1周目では読み流し、2周目以降に理解を深める

最初から精講を読んでしまうと、解説を読んで分かった気になるだけで終わりがちです。まず自分で考え、詰まったところで精講を読むことで、考え方が自分のものになります。

何周やるべきか

標問を3周が目安です。1周目は全問、2周目以降は解けなかった問題だけを解きます。演習問題は標問の理解を確かめるために使い、余裕があれば取り組みましょう。

向いている人・向いていない人

向いている人
  • 網羅系参考書を終えて、解説を読み込みながら入試レベルに進みたい人
  • 難関私大・国公立大の二次試験を受ける人
向いていない人

網羅系参考書の例題が身についていない人には難しすぎます。その場合は同じシリーズの『基礎問題精講』から始めましょう。

次にやる問題集

  • 上級問題精講:同じシリーズの最上位で、最難関レベルに進みたい人向け
  • やさしい理系数学:理系で別解を通して発想の幅を広げたい人向け(使い方の記事)
  • 志望校の過去問

よくある質問

分野別の標準問題精講とは何が違いますか?

分野別標準問題精講は整数・確率・ベクトルなど1つの分野だけを深く扱う別シリーズです。苦手分野を集中的に鍛えたいときに使います。

巻末の解答はどうなっていますか?

数学Ⅰ・Aの四訂版では演習問題の解答が巻末にあり、解答のPDFも旺文社から無料で配布されています。

この記事で紹介した参考書

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