数学の参考書といえば青チャートやプラチカ、1対1対応の演習が定番です。その陰に隠れて、内容は定番に劣らないのにあまり名前を聞かない本があります。この記事ではそんな3冊を、易しい順に紹介します。
1冊目:最重要問題100(寺田英智 著/東進ブックス)
東進ブックスから出ている典型問題集で、次の3冊があります。
- 文系数学Ⅰ・A/Ⅱ・B+C 最重要問題100
- 理系数学Ⅰ・A/Ⅱ・B+C 最重要問題100
- 数学Ⅲ・C 最重要問題80
全国主要大学の入試問題15,356問を文系・理系別に分析し、最も頻出する典型問題を100問に絞り込んでいます。解説は「着眼点→解答→別解や発展的な考え方」の順で、なぜその解き方を選ぶのかまで確認できます。全問を自力で解けるようになれば、有名大レベルの実戦力と難関大に通じる基礎力が身につくとされています。
使いどころは網羅系参考書を終えたあとの典型問題の総点検です。問題数が少ないので短期間で何周もできます。
東進ブックスは書店の数学の棚で目立ちにくく、東進生以外にはあまり知られていません。
2冊目:入試のツボを押さえる重点学習(青木亮二 著/東京出版)
『大学への数学』で知られる東京出版の本で、次の2冊があります。
- 数学ⅠAⅡBC(ベクトル)増補版
- 数学ⅢC(平面上の曲線、複素数平面)
入試で差がつくポイントを分野ごとに絞り込み、受験生が誤解しやすい点と考え方の手順を丁寧に示してくれます。問題をたくさん解かせる本ではなく、典型問題の理解を一段深めるための本です。
典型問題は解けるのに理解が浅いと感じる人、解法を覚えているだけで応用が利かない人に向いています。
東京出版の本は「大学への数学」や「1対1対応の演習」の印象が強く、この本は存在自体をあまり知られていません。
3冊目:実戦 数学重要問題集(数研出版編集部)
チャート式でおなじみの数研出版による入試問題集です。
- 理系版(数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C):300題
- 文系版(数学Ⅰ・Ⅱ・A・B・C〔ベクトル〕):209題
理系版は毎年改訂され、前年の入試問題が反映されます。問題はA問題(基本〜標準)・B問題(標準〜やや高度)・C問題(高度)の3段階に分かれています。「必解」マークの付いた問題だけを解いても全範囲を一通り演習できるので、時間がない人でも使いやすい作りです。
青チャートとの対応表が付いていて、解けなかった問題を青チャートの該当箇所で復習できます。網羅系の次に演習量を確保する段階から、難関大の標準〜やや難レベルまで1冊で伸ばせます。
学校で配られることが多く、書店で自分で選ぶ参考書としては意識されにくい本です。学校で配られたまま眠らせている人は、ぜひ本棚から出してみてください。
3冊の使い分け
| レベル | 役割 | こんな人に | |
|---|---|---|---|
| 最重要問題100 | 網羅系の直後 | 典型問題の総点検 | 典型の抜けを短期間で埋めたい人 |
| 入試のツボを押さえる重点学習 | 標準 | 理解を深める | 解法を覚えただけで応用が利かない人 |
| 実戦 数学重要問題集 | 標準〜やや難 | 演習量を積む | 難関大に向けて問題数をこなしたい人 |
3冊を順番に使うなら、最重要問題100で典型を総点検し、ツボで理解を深め、重要問題集で演習量を積むという流れです。1冊だけ選ぶなら、典型に抜けがある人は最重要問題100、理解の浅さが気になる人はツボ、演習量が足りない人は重要問題集を選んでください。
定番の本と比べたい人は1対1対応の演習と新数学スタンダード演習の比較もあわせて読んでみてください。
この記事で紹介した参考書
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